(2010年/米・英合作/ユニバーサル)
監督:リドリー・スコット
主演:ラッセル・クロウ
公式サイト:http://robinhood-movie.jp/
日曜日のゲームの後、有志で「川島ジャンボうどん」へ。
うどんツユの味が変わっていた。残念な味に。
その後、仲間内で温泉に入り疲れを癒す。
さらにその後、友人2名と映画『ロビン・フッド』を観に行った。
当り!
最近、映画館で観た映画はド外ればかりだったので、これは見応えがあった。
ラッセル・クロウは『クイック・アンド・デッド』に出ていた時から好きだった。私生活では勝新太郎みたいらしいが(笑)
作品は「大作」。
最後の合戦シーンは、イギリス本土に元寇のように侵攻してくるフランスの軍船と海岸の崖こそCGだろうが、騎士たちが乗る馬の大軍はあれ実写でしょう?
イギリスとフランスは切っても切れない関係ながら、一時イギリスはフランスに統治されたり、フランス領土がイギリスに占領されたり、挙句の果てには百年戦争で決定的な敵対国となった歴史がある。
その端緒は1066年にフランスがイングランドを征服したことに始まり、1154年までノルマン人がサクソン人を支配下に置いたことが後年まで続くイングランドとフランスの敵対の下地となっている。
イギリスとすれば、フランスからの支配時代にはフランス諸侯と縁戚関係を築くことでフランスの領土を逆に分捕り返していくしか方法がなかった。
注意すべき点は、この時代には国家という概念が存在していないため、イギリス国王はフランス国王の諸侯の一人であるという関係にあったことだ。
まるで、遣隋使の時代に中国が日本を属国とみなしたのに似ている。
この映画作品の時代設定は1199年、日本でいえば鎌倉時代。原作ではロビンは1160年生まれだから、牛若丸=源義経のふたつ年下になる。
当時の英国とフランスの事情は、フランスのフィリップ2世(在位:1180年~1223年)がフランスの王位に着いた時点ではフランスの西半分をイギリスが支配するようになっていたのだが、フィリップが英国に対し巻き返しを図っていく頃。イングランドでは獅子心王と呼ばれたリチャード1世から息子のジョン王(失地王とフランス人から嘲笑されていた)の時代。
イングランドの傭兵だった石工の息子のロビン・フッドは、ある戦闘でイギリス王が戦死した際に奇縁で騎士を僭称することになる。
そして、フランスがイングランド本土を大船団で攻めて来るのを「騎士」としてイングランド軍と共に戦い、フランスを撃退する。
だが、戦闘の英雄となったロビンフッドは、ジョン王から身分僭称の罪で無法者として手配されてしまう。
ラストは、階級のない自由なコミューンを森に作ってそこで生活するロビンと仲間たちの姿があった。
この映画、評価のしようがない◎
ことしのアカデミー賞はこれなのでは。
西洋武具や時代的な服装には知識が乏しいのだが、作品中、どうもリアルに見えて仕方なかった。
サイトを見ると、製作者は相当な拘りがあったらしく、話す英語も12世紀のノッテルダム地方の方言を克明に再現しているのだそうだ。
やるなぁ。
作品を観てて、どうにもロビンが九郎義経とイメージが重なった。
役者もクロウだし(笑)
クロウの歩行法に注目。
つま先を外には向けては歩かない戦士の歩き方だ(がに股は良いが爪先が外は×)。
日本武道ではこれを「虎の一足」と呼び、猫科の動物が歩くような歩行で歩むことを教える。イメージとしては、かかとが接地した後、小指側から接地して、親指で地面を蹴る。体重移動が均一で、安定する歩行・疾走方法なのだ。現代科学でも、爪先を内向きに歩くことが高速度や長時間のランニングや歩行に適していることが解明されている。
よく日本では「小股の切れ上がったいい女」という表現が使われるが、いい女は決して外股歩きはしていない。モデルのようにキュッとまっすぐに歩く。そして、そのような歩行をすると、生理学的に尻は垂れなくなる。
外足で歩き続けるのが習慣になると、だらしなく尻の筋肉は垂れ下がる。
体の機能を理想的に活用することは、美にも通じることなのだ。
女性は化粧やダイエットなどに血眼になるよりも、歩き方を研究した方がよい。
映画を観ていて「おや?」と思ったが、そこまでクロウが戦士の歩きを再現しているとしたら、スタッフ同様かなり凝った役作りをしていることになる。
とにかくおすすめ。公開しているうちに映画館へどうぞ!
これはDVDよりも映画館で観た方が絶対に良いだすよ~。
最後のクライマックスは超絶極大射程の「ガンモ射ち」だもん。
しびれた(笑)
評価:評価不能↑/100点